お久しぶりのブログ更新です!しか、もう書き出しで言わない感じですが、今回は3か月ぶりという所。しかしながらその前回のブログでは「ドルが136~7円だ~まずい~」みたいな話なのに、本日150円に達したという報がありました(笑)。いやもう笑い事ではないのですけども、、、。出版事業を志して以来、人一倍原価率をベースにしてものづくりを考えてきましたが、ちょっと大幅に思考を転換しなければならないかな~と思う状況の変化だなと思います。自分が目標ラインだと思っていた原価率に収めるようにものを作りますと、以前のものより明らかに質素感が漂うようになってしまいますね。さてどうしたものか。フラフーも価格をNGOカードゲーム価格基本の1700円据え置きで出します、と発表してからさらにぐんぐんと円安に踏み込み。そうなってしまったか(やはりと言えばやはり)。まあそれでも変える予定は無いし、「やっぱり2000円位にはしておけば良かった~」という心境でも無いのですが。むしろ気になるのは、多くの方に長きにわたり遊んでいただけるゲームになるのか、それとも幾多のゲームとともにあっという間に流れ去ってしまうのか?という点でございまして。残ることができれば、製造部数を増やせるくらいの広がりを見せることができれば、製造費用の問題はこれだけの円安でも十分にカバーできるくらい解決可能ですので。…と言えること自体が、15年余りこの仕事をやってきたからこそかなと思いますが。フラフー面白いので、商業的にも堂々と居残れる所に行って欲しい。自分達に何ができるか…と言う以上に、もうこれは今の状況がフラフーをどのくらいお望みかということを計る投げかけをしてるのかなと思います。たとえ売れなくてもフラフーが良いゲームだということは変わらないと思うし、良いゲームだからこそこれだけ国内外問わぬゲーム出版が入り乱れるさ中でもドイツ/ユーロゲーム好きな皆様の間でスマッシュヒットのきざしを見せたのだと思いますので。良いゲームは良いゲームとしてすーっと売れたりする2022~23年の日本だったりしたら良いな~という姿勢で今はやっております。ともあれまずはゲームマーケットのゲームストア・バネストさんブースでの先行販売!輸入版を最初に販売された中野さんのお力を借りて会場の皆様にフラフー日本語版、お届けする形になりますので、是非バネストブースにお寄りいただけましたら幸いです。
https://newgamesorder.booth.pm/items/4229454
そして直近のリリースと言えばもう一点、10/23で予約締切となる翻訳書籍、ロバート・アボットの新テーブルゲーム作品集成。「新」なのですが、1950~60年代にゲームデザイナーとしていち早く活躍されたこの方にとっての「新」なので。ニューゲームズオーダーというのは私が軸でやっている会社ではあるのですが、気付くと沢田くんが書籍出版の企画を進めていて、リリース間近になって「あ、こんなの出るんだね!」みたいなタイミングで私は把握することになります。もちろん全くのダマではなく事前に会ったどこかのタイミングでは話を聞いてるはずなのですが、書籍は着手から出版まで数年かかったり、順番が前後したりと色々あるのでうっすら「…そう言えば聞いてたね!来月出せるのね!」という位で。
といったスタンスになるのもまあ長年の結果の形で、まず大前提として「商業的に大規模な損得問題が生じる規模での展開はしない(で済む)少部数出版が実現できるようになっている」ということと、「出版が持ち上がる書籍と出版に至るまでの各段階に対してクオリティに心配をしていない(で済んでいる)」というのがあります。少部数出版なんて言うは易しで権利取って訳して出すのはたいへんなので、でも出すと言うからには大事な本なんですねと。そして大事な本であるからにはしっかりしたご作業されるんでしょうねと。今回翻訳を手掛けられてる竹田原さんと、編集等々やっている沢田くんと、毎度のアクロバティックな少部数印刷を手配しているタチキタ西山…で上手くいかないならそれはまあ、実質他の誰も無理なのでしょう、と思ってるので、自分は拍手する準備だけして待っている感じです。というか敢えて言えばこういう書籍を平然と出し続けられるニューゲームズオーダーを保っているのが役割でございます。会社がどうこうなるような損得に関わるわけではないとは関係者が全員思っているのですが、それでこういう本が出せるニューゲームズオーダーは良いよなあ、大事にしよ、と他人事のように感じる所です。今回まだ序の口しか読めてないですが、今回も流石の。申し上げている通り紙書籍での増刷が保証されていない少部数にはなっておりますので、「そういうの良いぞ、やっておけNGO」と思う方は予約で抑えて置いていただけますと助かります。一冊持つ、という形でこの共同作業に加わっていただければ。
フラフーとロバート・アボット本の二つ。商業的な範囲で期待がかかる所があるものと、一つ距離を置きながら出すものとで、違うものなんですが、今のニューゲームズオーダーはこんな感じです(あと物撮りノートや先日発表したダンジョン折り紙なんかもありますね)。数年前の景気良くボードゲームが売れてはいたけどお金の計算が多かった時期と比べて、数年前が良かったばかりかというと、商業的には難しくても今の方が心持ちとして良い部分もありますね。ゲームが売れるのも沢山利益が上がるのももちろん大事なんですけど、儲からなくてもやってきたし、今もやっぱりそうしているからですかねえ。まあ終わってはしまわないように、粘り強く、やろうと思うことを思うさまやって行きたいなと思います。