書籍『ユーロゲーム』紙書籍予約/電子書籍販売を開始しています。

NGOのTwitterでは既にお知らせしておりますが、スチュワート・ウッズ著の書籍、
『ユーロゲーム』の日本語版出版を9月末に予定しており、現在下記にて予約販売を開始しております。
電子書籍版は既にダウンロード可能となっておりますので、ご予約・注文いただきましたら直ちにお読みいただけるようになっています。
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●『ユーロゲーム』ソフトカバー版(税込3300円)予約ページ
https://newgamesorder.booth.pm/items/3145276
※9/24までにご予約の場合、特典として電子書籍版を今すぐダウンロード可能です。

●『ユーロゲーム』電子書籍版(税込2200円)販売ページ
https://newgamesorder.booth.pm/items/3159818
※紙書籍が不要の方向けです。

●『ユーロゲーム』電子書籍(Kindle)版 Amazon販売ページ
https://www.amazon.co.jp/dp/B09BJTPTQQ
※Kindleで読みたい方はこちらをどうぞ。
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ニューゲームズオーダーでは数年来ボードゲーム関連書籍…、特に学術的な方向性の書籍をいくつか出版してきております。
ずいぶん以前になりますが、沢田が「海外ではゲーム研究の本が出ているんだけどまともに日本語になっていないんだよ~」
と嘆いていたのを聞いて、軽~く「一番必要を感じている人が自分でやるしかないんじゃないの?」
と消しかけたのをおぼえています。
彼は身内ながら立派な人で(笑)、翻訳の大部分も自ら手掛け、ついにこの度この重要書籍の出版に漕ぎつけた…ということになります。
数年来「『ユーロゲーム』がまだ出せない!」という話を聞いていた気がします。

上記のサイトで予約販売を開始してからしばらく経ちましたが、お陰様で既に多数のご注文をいただいております。
私が今のタイミングでこのブログを書いておりますのは…今日時点で一応一通り読み終えたからです(笑)。
「大事な本だ」ということは長年話には聞いていたわけですが、自分で読まずにご紹介というのは流石にダメかな、ということで、
…何とか読み終わりました。これを英語で読んでらした方々のご苦労には頭が下がりますし、是非この日本語化された機会に、
ボードゲーム、ユーロゲームにかかわる多くの皆様にお読みいただきたいなと感じております。
いや~、ホントに読んでいただきたい。是非。

内容は、ど直球のタイトルの通りなんですが、「ユーロゲームとはつまり何か?」という問いに、
正面から組みついたような内容になっています。
自分としても、長年にわたり「誰かに基礎を置いてほしい」と思っていた「自分達の範囲のゲーム」に対して、
「よし、私がやりましょう!」と血気盛んにスチュワート・ウッズさんが手を挙げて、そして実行していただいた…、という印象です。
「よくこんな厄介な役割を背負いましたね…」と思ってしまう(笑)。もう、読んでてなんか尋常じゃない気合、使命感を感じました。

一応学術書…のはずなんですが、著者のマインドの本籍は根っこから「ボードゲーマー」というのがビシビシと伝わってきます。
ユーロゲーマーと言った方が良いんだろうか…とにかく、「ボードゲーマーが頑張って学問やってる」って感じなんですよね。
話の展開の中ではボードゲームギークで得た愛好者からのアンケートを全編にわたり大幅に活用している(というかブン回している)ので、
ところどころ「はい、こいつが今すごい良いこと言ったよ!」みたいな引用が多発していて、
「愛好者の金言集」みたいな様相も呈しておりまして…、と、この表現は良いんだろうか(笑)。

前半の、ジャンルがどういうゲームの出版の経緯や関係者の社会活動を経て成り立ってきたか…、
というパートは、まずこれだけでもコンセンサスの土台とするのにかなり有用かなと思います。
自分としてはぼんやりと把握してきた「卓上ゲーム半世紀の流れ、通史」みたいなものが概ね著者と共有されてるのを確認し、
「あ、やっぱりそんな感じですよね」となりました。
そんな中でも「え、それってそうなの?」みたいな部分も多々あり、単純にボードゲームの読み物として面白く興味深いので、
最近ボードゲームにはまって、単純に色々知りたい、詳しくなりたい!みたいな方にもいいのではないかと思います。

中盤では「で…ユーロゲームってつまりどういう要素で構成されているのよ」ということが考察されて行きます。
これもまたなかなかに骨が折れるというか地道な分析が行われているんですが、
学術書という印象からは程遠いくらい、色んな重要ボードゲームの話が例に取られて行くので楽しく読めます。
シンプルに、ここに出てくるゲームの中で未プレイの物を遊んで行ってみる…という感じでも良いのでは、
というくらい、「そうね…重要だよね」というユーロゲームが紹介されつつ論じられて行きます。
最近ボードゲームを始めて、熱心に遊んでいる方々にとっては意外と未プレイのゲームだらけなのではないか…、
と思える辺り、「ユーロゲームの現場って今どうなってるんだろう」という気持ちも生じましたが。
とにかく、遊んだことなければ是非どうぞ、というゲームの話が沢山されています。

後半部では、結局のところユーロゲームを語る上で一番難しく挑戦的な話になります。
遊ぶ「人」の話。プレイヤーとはいかなるものか、という話ですね。
今まで弊社で出版してきた学術書と比べても、著者の「ユーロゲームコミュニティの一員」感がビシビシと感じられ、
ボードゲームギークのアンケート回答者の骨のある言葉とともに、学術書なのか、
気心知れたボードゲーマー同士のゲーム会の打ち上げなのかわからないような話が展開されています。
よくこんな本出したな(笑)!で、訳したな(笑)!と感心してしまいました。

「私はドイツ、ユーロのボードゲーム、本気で好きです」というような方は、読んでおきたい本ではないでしょうか。
「君が好きなものはつまり、どういう物?」という問いを(外から)ぶつけられた時、
「『ユーロゲーム』にはなんて書いてあったっけ」と参照しても良いような本ですね。
この系統のゲームを語る上では、前提として、一回これを踏まえたら良いのではないか…と思うような本でした。

9月24日までに紙書籍版をご予約いただけますと電子書籍もついてお得です。
ご注文いただけると、仕事の傍らこの太い本を長年うんうん訳していた沢田くんが報われるかと思いますので(笑)、
よろしくお願い致します。